2月最初の土日は、札幌で2日連続でプラス2度台まで上がるなど、この時期としては気温が高く、穏やかな週末になりました。

さて、この冬は湿った雪によるドカ雪⛄が12月になったり、1月下旬の真冬の時期にまとまった量の☂が降ったりと、以前に比べて雪の降り方が変わってきていると感じている方も多いのではないでしょうか?

お天気+プラスでは、上のグラフにあるように札幌における冬期の⛄降雪量(雪が降った量)と☂降水量(雪は融かして、雨を含めて降水として測った量)を見比べてみました。このデータを見ると、平年、過去20年平均、過去10年平均、過去5年平均の順番で降雪量は徐々に減少傾向であるのに対し、降水量は増加傾向にありました。

この冬のように湿った雪で水分量の多い⛄が降る場合や気温が上がって、冬なのに⛄雪ではなく☂雨として降るケースが近年増加傾向にあるためではと考えられます。皆さんが実感している冬の雪の降り方の変化がこのデータにもよく表れているようです。※気象庁データより2016年までのデータで集計

 

この変化、温暖化との関係も気になるところです。降水量を集計した12月~3月にかけての期間と同じ期間の平均気温の推移を確認すると、やはり冬の気温は緩やかに上昇傾向でした。ただ、過去5年の中でも寒い冬になった2012-2013年シーズンなども時々現れますが、長期的には、温暖化や都市化の影響もあり、札幌の冬の気温は徐々に上がっていて、それに伴って、降るものも「サラサラの粉雪」ばかりではなく、「湿った雪」や「雨やみぞれ」のケースも増えているようです。

地球温暖化のシュミレーション結果でも、100年後の雪質は、北海道内でも道南や後志を中心に、今の北陸地方のような「湿り雪」が主体になる地域が増えるという計算結果がでています※シュミレーションデータは「北海道の気象と農業」を引用

北海道のパウダースノーは海外のスキーヤーにとっても大きな魅力です。このまま温暖化が進むと、観光面もあまり良い影響はなさそうでし、湿った重たい⛄が降る頻度が増すと、降雪量の割に除雪が大変だったり、交通機関に影響の出る降り方が多くなるかもしれません。やはり低炭素社会へのシフトチェンジは、一人一人に出来ることから始めた方が良さそうですね。