大雪になった際に、よく登場するキーワード「降雪量」と「積雪」の違いについて、おさらいしてみましょう!

『降雪量』は、「降った雪の量」

『積雪』は、「積もっている雪の深さ」

シンプルに字の通りの違いです。降雪量は〇日〇時までの24時間降雪量積雪は〇日〇時現在の積雪といった表現等で気象情報の中でもよく使用されています。

 

⛄どうやって測ってる?

それぞれの観測方法は、以下の通りで、どちらも写真の右側にある積雪深計という機械で計測しています。気象庁の積雪深計は、北海道に118箇所に設置され、1時間毎に最新のデータを反映しています。ちなみに昔は、写真の左側に写っている「雪尺」を使って、人の眼で測ってました。
積雪深計は、1時間毎に雪面に向かって、超音波やレーザー光を当てて、その時点での「積もっている雪の深さ=積雪」を計測しています。一方、降雪量は、前の時間から積雪が何センチ増えたかの差をとって算出しています。

【降雪量の計算例】
12時の積雪が10センチ、13時が積雪15センチ、14時が積雪14センチ、15時が積雪18センチだった時、12時から15時にかけての3時間の降雪量は、5+4センチ=9センチということになります。(雪面は沈むことがあり、この例では13時から14時に1センチ沈んでいますが、減る量については降雪量に換算されません。)

このように前の時間との積雪の差の合計から降雪量は計算するため、気象庁などは降雪量を「前1時間積雪差の合計」と表現していることもあります。

また、積雪については、〇時現在の積雪という他に、「きょうの最深積雪」と表現されることも多く、その日一番深く積もった時の数値を用いることもあります。

札幌管区気象台のWEBサイトの「北海道の積雪状況」のページからは、朝9時の時点で集計した積雪や平年比、さらに地点別の一冬の累計降雪量などを詳しく確認することができて便利です!

 

2016年12月の札幌は50年ぶりの『積雪』

50年ぶりの12月の積雪(札幌)昨年末の札幌は、「50年ぶりの大雪」と新聞やテレビで報道されていましたが、正しく表現すると、『12月に積雪が90センチ以上になるのは1966年以来50年ぶり』ということになります。
つまり、雪が降った量が50年ぶりではなく、12月にあれほど積もったことが50年ぶりだったのです。

 

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