札幌をはじめ北海道内の多くの地域では、夏の終わりから秋の始めにかけて、☔の降る量が平年値では最も多くなる傾向があります。

▶札幌の旬別の☔の多い時期ランキング(平年値)

1位:8月下旬 54.5㎜

2位:9月上旬 49.5㎜

3位:9月中旬 43.2㎜

 

▶夏と秋の空気がぶつかる時期に

北海道で8月下旬から9月中旬にかけて、平年データで☔の量が多くなる原因は、主に以下の3つ

①夏の暑い空気と秋の涼しい空気が北海道付近でぶつかり、前線(秋雨前線)が発生しやすいため

②地上付近の夏のなごりの暑い空気と上空には冷たい秋の空気が入って、大気の状態が不安定になりやすいため

③台風が接近しやすい時期で、台風自体の雨と台風から前線が停滞する北海道に湿った空気が送り込まれて大雨になるケースがあるため

 

▶全国各地で異なる多雨の時期

北海道では、札幌と同じように多くの地点で8月下旬から9月の上中旬にかけて一年の中で最も☔の多い時期を迎えますが、全国各地はどうでしょうか?

図2日本各地の旬別☔の多い時期(平年値)

東京は、札幌よりも少し遅れて9月中旬~10月上旬にかけて一年で最も☔の多い時期になりますが、これは秋雨前線が北日本から南下していく時期が2週間から1か月ほど北海道より遅いためです。一方、西日本の大阪では梅雨の後半である6月下旬から7月中旬にかけてが一年の雨のピーク那覇では台風が接近するケースが多い9月下旬に大雨になるケースが多く、次いで梅雨末期の6月前半に降水量が多くなるという傾向です。地域別に雨の時期が異なるのも、東西南北に連なる島国の日本らしい特徴かもしれません。☔の多い時期を避けて、旅行の計画を立てたい場合などに参考にしてみてください。

 


お天気+プラスでは、天気や健康に関する身近な旬の話題を掘り下げて、天気で元気になる情報を発信しています。

講演やコラムなどの執筆依頼は下記メニューからお気軽にどうぞ!