最大瞬間風速って?

 

風が強い時に、天気予報やニュースで報じられる「最大瞬間風速」って?

今回のおしえてプラスでは、風の強さを表す風速の豆知識をご紹介します。

 

❚風の息

風が短時間に強くなったり弱くなったり,息をしているように不規則に変動していることから「風の息」という言葉があります。

気象庁のアメダスの風速計は、この風の強弱を捉えれるように「0.25秒間隔」で観測をしています。

■瞬間風速とは3秒間の風速の平均のことで、
一定期間の瞬間風速の最大値を『最大瞬間風速として観測しています。
■平均風速とは10分間の風速の平均のことで、
一定期間の平均風速の最大値を『最大風速』として観測しています。

※同じ時間帯の最大瞬間風速は最大風速の約1.5倍(約3倍のことも)のことが多くなっています。

 

❚風の強さ別の影響は?

では、最大風速や最大瞬間風速がどれくらいの強さになると、どのような影響が出るかを確認してみましょう!

風の強さによる危険度の変化(イラスト:気象庁提供)

風の強さによる危険度の変化(イラスト:気象庁提供)

平均風速が15m/sに近づくと、雨が降っていると☂傘をさせなくなります。

平均風速が15m/s~20m/sになると、最大瞬間風速は30m/sほどの突風が吹くことになり、風に向かって歩けなくなり、転倒する人が出ることもあります。

平均風速が20m/s~25m/sになると、最大瞬間風速は40m/sほどの突風が吹くことになり、何かにつかまっていないと立っていられない暴風で、細い木が折れたり看板が落下したりする危険度が高くなります。

平均風速が25m/s~30m/sになると、最大瞬間風速は50m/sほどの突風が吹くことになり、屋外での行動自体が極めて危険になり、走行中のトラックが横転してしまうような極めて強い風です。

 

 

❚風速の単位「m/s」とは?

風の強さの表現する単位として使われているのが「m/s」

これは1秒(s)間に空気の粒子が風によって何㍍(m)移動するかを表しています。1秒間に25mも空気が移動するような風の強さが25m/sということになります。

 

速さの単位として、私達が実感しやすい「㎞/h」時速〇キロメートルに25m/sを変換すると、90㎞/hと高速道路を走る自動車並みのスピードになります。

 

❚風速が2倍になると風圧は4倍!

風速が2倍になると、風圧(風によって押されるチカラ)は4倍になるという関係があり、危険度は大きくますのです。

陸上競技で追い風が2m/s以上になると、「追い風参考記録」として公式記録にならないのは、この風によって押されるチカラが1m/sの時に比べると4倍となり、同じ条件下での競技として扱えなくなるためです。詳しくは2017/6/24の陸上競技と風の関係の記事をご覧ください。

 

陸上競技と風の関係

 


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