この冬は道南で記録的に雪が多くなりました。

函館では、きょう(3/5)にシーズン合計の降った雪の量(累計降雪量)が史上初めて5メートルと超え、501㎝に達しました。(3/5 午後2時現在)

函館では1954年の統計開始以来最も雪が降った冬となりました。

函館で累計降雪量の記録を更新したのは1984年以来34年ぶりのことです。

吹雪や大雪に何度も見舞われ、道路にも高い雪山が

吹雪や大雪に何度も見舞われ、道路にも高い雪山

1984年は夏にかけても異常気象

今年の前まで函館での多雪記録だった1984年は、その後も極端な天候が続きました。

1984年春は異常低温:春に低温が続き、函館の桜の開花は史上最も遅い5月23日
1984年夏は異常高温:夏は一転猛暑と少雨 農作業に影響も

 

 

今年の春~夏は?

今年の春から夏の見通しですが、今のところ、1984年とは異なり、

北海道の3か月予報より、春は3月を中心に平年より気温は高めという見通しです。

また、夏の気温は平年並みか平年より高めという予想です。

ただ、ここ数年は両極端な気象現象が多くなっており、今年のように極端な雪の降り方をした年は、その後も極端な天候の出現の可能性はあるかもしれません。

 

 

なぜ道南でこんなに雪が?

この冬、道南でこれほど雪が多くなったのは、低気圧が渡島半島の西海上に1月の後半や2月の前半などに停滞する期間が度々あり、低気圧に近い道南方面に湿った雪による大雪を何度ももたらしたのです。

この低気圧が道南付近に発生しやすかったのは、ペルー沖の赤道付近の海水温が平年より低いラニーニャ現象が発生していたことも一つの原因とみられています。

ラニーニャが発生すると、日本付近は西日本を中心に平年よりもシベリアからの寒気の流れ込みが強まるのですが、その少し東側にあたる渡島半島の西海上にはちょうど気圧の谷(低気圧)が発生しやすい状況だったと考えられています。

市電の線路にも雪がびっしり

市電の線路にも雪がびっしり