「今月の“プラス”」6・7・8月号 では「夏の熱中症予防」のアドバイスのひとつとして、水分補給のほか、血液中の塩分濃度(ナトリウム濃度)のコントロールの大切さもお伝えしていたところです。

最近では、熱中症を防ぐために、ナトリウムを通常よりも多く含むドリンクや、キャンディ、タブレットが市販されるようになり、手軽にナトリウムが補給できるようになりました。

ナトリウム以外のミネラルも含まれたタイプもあり、健康的なイメージから、スポーツ時以外も日常的に食べてしまうと、塩分摂取によるリスク(腎機能の低下、脳血管疾患、心疾患等)を高めてしまうので、注意が必要です。

厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によれば、日本人の1日の塩分摂取量の平均は、男性で10.8 g、女性9.2 g で、「健康日本21(第二次)」で設定している目標値である8gを上回っているのが現状です。

スポーツドリンク500mlに含まれている塩分量は、0.6g前後で、タブレット1粒には、0.2g~0.3gの塩分が含まれていますので(商品によって違います。)通常の食事を摂っていれば、必要な塩分は既に摂れている場合がほとんどです。

うっすらとした汗をかくぐらいの活動で、通常の食事を摂っている場合であれば、あえて塩分を含む食品を追加して食べる必要はありません。

屋外内問わず、1時間以上の運動をし、汗を大量にかく場合には、塩分補給もある程度は必要ですが、たくさん食べても安心というものでもありません。運動後の食事の塩分を控えめにするなどして、調整をするとよいでしょう。

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