新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、飲食店が提供する弁当や持ち帰り総菜(以下、テイクアウトと表記します)を利用する機会が増えています。
テイクアウトを利用することにより、家事の合理化だけではなく、家庭では買わないような食材や調理方法を知ることができるなど、さまざまなメリットがある一方、衛生面や栄養面において、テイクアウトならではの注意点もあります。

まずは衛生面です。
①帰宅後に再加熱ができるメニューをチョイスしましょう。
時間の経過により、食中毒のリスクが高まります。再加熱して、食中毒菌を減らしましょう。再加熱ができないサラダや生もの等は、出来るだけ控えた方が安心です。最近は、半生の卵料理や低温調理で仕上げた肉料理等が人気ですが、加熱温度と加熱時間が食材に付着している食中毒菌の死滅条件に足らない場合は、食中毒になる可能性があるので注意が必要です。
どうしても避けられない場合は、保冷剤や保冷バッグを準備し、温度管理を徹底しましょう。保冷剤がない場合は、密閉容器や空いたペットボトルに水を入れ、凍らせて代用することもできます。

②販売時にあら熱が取れているか?確認しましょう。
ステーキや煮物など、アツアツの出来立てが美味しい料理が、温かいままパックに入っていると、蒸気がこもって水分となり、傷みの原因となります。あら熱が取れているかどうかを確認しましょう。

③購入したら、すぐに食べ切りましょう。
テイクアウトは当日に食べ切る前提で作られています。帰宅後は、すぐに冷蔵庫に入れ、当日に食べ切りましょう。冷凍もおすすめできません。寄り道せず、すぐに帰宅することもお忘れなく!

いかがですか。食中毒リスクに気をつけながら、飲食店のテイクアウトでバラエティに富んだ食事を楽しみたいですね。

次回は、栄養面で気をつけたいことをお伝えします。

参考)消費者庁、農林水産省、環境省、厚生労働省
「飲食店等における「食べ残し」対策に取り組むに当たっての留意事項」
https://www.maff.go.jp/j/press/shokusan/kankyoi/attach/pdf/170516-1.pdf
厚生労働省「お弁当づくりによる食中毒を予防するために」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/lunchbox.html

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