2020年も残すところ、あす一日。今回の年越しは大寒波に見舞われ、全国的に厳しい寒さとなり、日本海側は大雪や吹雪で交通機関に大きな影響が出そうです。

鳥取県の大山では、30日朝からの半日程度で60㎝の雪が一気に降るなど本州の日本海側では、既に大雪になっているところがあります。

 

今月中旬にも、寒波の影響で群馬県みなかみ町藤原で積雪ゼロの状態から一気に2メートルを超えるドカ雪となり、関越道では大規模な立往生が発生したのも記憶に新しいところですが、今回の大寒波は、今月中旬よりも広い範囲で大雪への警戒を強める必要があります。

みなかみ町藤原の積雪変化(12/13~12/17)

 

今回の大寒波で流れ込んでくる予想の寒気の強さは、数年に一度レベルという非常に強いものです。寒気が蓄えられると、シベリア高気圧の中心気圧は高くなるのですが、今回は記録的な高さともいえる1084hPaまで上昇しました。

12月29日午前9時の地上天気図

雪と寒さの注意ポイントは次の5つ、くれぐれも無理をしないで新年を迎えましょう。

1⃣交通障害

高速道路の通行止め、鉄道の運休や航空機の欠航などが日本海側の地域で発生しそうです。

最新の交通情報もこまめにチェックしましょう。

最高気温でもー10℃前後のところがある北海道では雪だけでなく、寒さの影響で過去にはJRの車輪が凍結して運休が多発したこともあります。

2⃣車のバッテリー上がり

厳しい寒さの影響で車のエンジンがかからず、JAFへの救助依頼件数が多くなる可能性があります。また、積雪にはまって立往生などしないように車の中にはスコップや長靴は積んでおきましょう。

3⃣水道凍結

厳しい寒さが続くタイミングと長時間家を空けるタイミングが重なることで、水道凍結リスクが高まります。北海道では寝ている間も暖房は付けたままがおススメです。

4⃣体調管理

あす大晦日から2日頃にかけては、朝の冷え込みも強く、日中も極寒状態が続きます。札幌では最低気温でー11℃前後、元日の日中の最高気温はー8℃予想です。または、幌加内町朱鞠内などの冷え込みが強まる場所では、この冬全国初のー30℃を下回る凍てつく寒さになる恐れがあります。極寒と空気の乾燥で体調を崩さないようにご注意ください。

また、室内でも暖房の効いた部屋と効いていない部屋との気温差が大きくなることにより、部屋の行き来で血圧の変動が大きくなることで循環器系疾患のリスクが高まります。高血圧や肥満気味の方などは極力室内の温度差を小さくし、寒い部屋に行く際などは一枚羽織ったりするなど体温調整にもお気を付けください。

5⃣除雪作業中の事故

大雪になる地域では、正月にかけても連日雪かきが必要になりますが、慌てて除雪をすることなどにより、除雪作業中の事故も多くなる恐れがあります。

 

お正月にかけては、無理をせず、お家でゆったり過ごすと良さそうです。