昨夜(8/23)からきょう未明にかけて、西日本を縦断した台風20号の影響で近畿地方を中心に大雨となり、暴風や突風、高波による被害なども発生しました。
次に警戒が必要になるのは、”北海道”です。
🌀台風20号の進路と影響
台風20号は午前8時現在、石川県輪島市の北の日本海上を時速50㎞で北~北北東へ進んでいます。今夜遅くには渡島半島付近にまで進んで、温帯低気圧に変わる見通しですが、水蒸気をたっぷり含んだ空気が北海道に流れ込むため、大雨に警戒が必要になりそうです。
台風から変わる低気圧に近い太平洋側西部(渡島・胆振・日高)と日本海側南部(檜山・後志・石狩など)は、今夜からあす明け方をピークに1時間に最大50㎜という滝のように降る非常に激しい雨の恐れがあります。その他の地域も今夜遅くからあす朝にかけて雨脚が強まりそうです。
太平洋側西部の多い所ではあす朝にかけて150㎜、日本海側南部の多い所でも120㎜の大雨になる可能性があります。
この☔の量は、平年の8月1か月で降る雨の量と同じくらいで、それが半日足らずで集中的に降るため、災害の危険度が高くなりそうです。
【警戒が必要なポイント】
①低い土地の浸水
札幌市では道路の下水排水能力は1時間に35㎜の雨の強さを基準に設計されています。札幌市以外の市町村も30㎜~35㎜というところが多いですが、今回はピーク時は40㎜から50㎜の強さが予想されています。急に今夜激しくなる雨によって、一気に道路の排水能力を超えて、道路の冠水などが発生するリスクがあります。水は高い所から低い所に集まりますので、特にアンダーパスや地下車庫など低い土地の浸水には今夜からあす朝にかけて要警戒です!
②土砂災害
3日前の短時間の激しい☔によって、日勝峠でも斜面が崩れ、通行止めとなりました。3日前も日勝峠周辺はレーダーの解析で1時間に40㎜から50㎜の雨が降ったものとみられていますが、今回も同じような強さの雨が、3日前よりも広域(太平洋側西部~日本海側南部が中心)に予想されるため、土砂災害のリスクは高くなります。家の近くに急な斜面があるという方は、最新の雨の予想を確認しましょう。今夜は、斜面から遠い2階以上の部屋で寝るなど少しでも安全な対処をするとこをおススメします。
③川の増水・氾濫
半日で150㎜に達するような☔が一気に降った場合は、川の増水のリスクも高まります。
川は中小河川は比較的雨のピークから遅れることなく一気に増水することもありますが、大河川の特に下流側では雨のピークから半日以上遅れて増水することもあります。川の近くにお住まいの方は、川の水位の情報なども確認しながら、今夜からあすにかけて過ごすようにしましょう!
雨のピークが夜間暗い時間帯となるため、明るいうちに備えや対策をしましょう!
川の近くや斜面の近くなどにお住まいで、ハザードマップなどで浸水想定域になっているところや土砂災害危険箇所に設定されているところなどは、最新の情報を確認の上、場合によっては早めの避難も視野に備えるようにしましょう!
🌀台風19号の進路と影響
台風19号は午前8時現在、朝鮮半島付近を通過中です。このあと北東に進み日本海からあすにかけて北海道に近づくうちに温帯低気圧に変わる見通しです。
こちらも温帯低気圧に変わっても、水蒸気たっぷりの空気を北海道に送り込み、特に道北を中心にあす㊏の後半から㊐の朝にかけて、大雨をもたらす可能性があります。台風19号から変わる低気圧によっても、道北や内陸の多いところではさらに100㎜前後の大雨のおそれがあります。20号から変わる低気圧と19号から変わる低気圧によって、局地的にはトータルで200㎜クラスの大雨のおそれがあります。
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