夏バテは暑さによる健康障害

暑さで疲れがたまっている方も多いのではないでしょうか? “夏バテ”は、暑熱環境による健康障害の一つです。寝苦しい夜が続くことで睡眠不足になったり、暑さで食欲が落ちたり、冷たいものやあっさりしたものばかりを食べることで栄養不足にもなりがちです。また、いつも以上にたくさん汗をかくことで、水分・ミネラル分不足にもなりやすく、冷房環境で過ごす時間が長い方は室内外の大きな気温差(冷房病)で自律神経の働きも崩れてしまうことがあります。このような悪循環が原因で夏バテになるのです。体力が落ちている方や高齢者は夏バテがきっかけで体調不良を引き起こすこともありますから、気を付けなくてはいけません。

 

夏バテ予防のポイント

夏バテ予防の基本は、①こまめな水分補給②汗を上手に蒸発させる③1日3食バランスのとれた食事、の3つです。

こまめな水分補給

強い喉の渇きを感じた時には、体内の水分の2%程度がすでに失われているサインですから、熱中症を予防のためにも喉が渇く前からこまめに摂ることが大切です。また、コーヒーや緑茶などのカフェインの入ったものだけで済ませると、利尿作用でかえって水分不足に陥ることもあります。暑い日の水分補給は、カフェインやアルコール以外でもしっかり摂るようにしましょう。

 

②汗を上手に蒸発させる

服の襟・裾・袖は部屋の窓と同じで、出来るだけ空気の通り道を確保する服装を選び、汗をスムーズに蒸発できる状態にすることが大切です。また、農作業中に長時間帽子を被りっぱなしでいると汗や熱がこもってしまいます。通気性の良い麦わら帽子でも時々脱いで、熱を逃がしましょう。

 

③1日3食バランスのとれた食事

1日3食バランス良く食べることがまずは何より重要ですが、疲労回復効果の高い「ビタミンB1」含む食材を取り入れることをおススメします。ビタミンB1を多く含む食材は、豚肉を筆頭に、カレイ、うなぎ、まいたけ、きな粉など。ビタミンB1を多く含む豚肉とニラやニンニクなどのアリシンを含む野菜との組み合わせは最強のスタミナ食です。また、暑い時期は味覚も変化し、辛味や酸味を好む傾向が強まります。食欲がわく味付けやスタミナのつく食材を取り入れながら、食を基本にした夏バテ予防をおススメします。