北海道で年間一番⛄が降るのは?

 

1⃣幌加内町

2⃣音威子府村

3⃣幌加内町朱鞠内

4⃣喜茂別町

5⃣倶知安町

※平年の年間降雪量の多い順番(気象庁データより)

TOP5のうち、上位3地点は上川北部の豪雪地帯4位5位は後志の羊蹄山麓の豪雪地帯がランクイン。

1位の幌加内町は、平年ひと冬で1348センチの降雪量、つまり13メートル以上の⛄が降る街。5位の倶知安町は「豪雪うどん」など豪雪を町の売りの一つにしていて、年間10メートル以上降るのが普通なんです。TOP5の地点では冬型の気圧配置になるときは、どの風向きでもある程度の雪が降ったり、大雪になることがあるため、雪が年間トータルで降る量も多くなります。

雪の多い街TOP60+札幌

主な都市では、道北の名寄が884センチで20位、岩見沢が753センチで34位、旭川が743センチで35位。太平洋側で一番多いのが十勝南部の大樹町で724センチで37位、オホーツク海側で一番多い滝上町も7メートル超えで40位に入っています。この太平洋側やオホーツク海側で雪が多い地点は、日本海側とは違い、低気圧が通過する際に大雪になるケースが多い街です。61位の札幌は、597センチ年間およそ6メートル降りますが、道内の日本海側の中では比較的少ない地点です。

 

こんなに雪が降る大都市は札幌だけ

札幌市の人口は、2017年1月現在およそ194万人。これだけの大都市で年間6メートルも⛄が降るのは、世界的に見ても札幌だけなのです。人口が100万人以上も住む大都市では、姉妹都市のドイツのミュンヘンなど降雪量は多いところでも100センチ台~200センチ台というところがほとんどで、札幌のように600センチ位降る大都市は世界でも札幌以外にありません。⛄がこんなに降るのに、人が集まる札幌ってそれ以上の魅力がたくさん詰まっているんですね。「地域ブランド調査2016」でも札幌市は全国1000市町村の中から魅力度3位(1位は函館市、2位は京都市、4位は小樽市)に選ばれて、⛄も観光資源や街の魅力の一つになっています。

世界の大都市と札幌の人口降雪量比較

※図は札幌市雪対策室で公表しているデータを参考に最新の人口データを基に作成

 

長いスパンで見ると⛄は減少傾向?

札幌の年間降雪量を平年(過去30年の平均値)、過去20年、過去10年、過去5年それぞれの平均値を見てみると、平年が597センチに対して、過去20年以降は500センチ以下、一番少ない過去5年値では、460センチと平年値よりも2割以上減少しています。過去5年の中でも2012年~2013年の冬に623センチも降った年があるように時々多くなる年もありますが、長いスパンでは札幌の雪の降る量は減少傾向にあるようです。

札幌の降雪量の変化【減少傾向】

※グラフの統計は、2015年~2016年の冬までの気象庁観測の過去データを使用

 

雪は白いダム!大事な水資源

⛄雪はたくさん降ると、市民生活にも影響が大きく交通機関が乱れたり大変ですが、春~夏に徐々に融けて、夏に雨の少ない北海道の夏の水資源を供給してくれます。このことから、雪は『白い天然のダム』とも呼ばれ、貴重な水資源になっています。一方、雪の少ない西日本は、☂雨が降らないと夏に渇水状態になることもしばしばあります。

地球全体の水のうち、海水が97.5%を占めて、残りの川や湖などの淡水が2.5%。人間が利用可能な水は地球全体のわずか0.01%というデータがあります。地球規模ではきれいな飲み水が不足する水問題がアフリカやアジアで問題になっています。水資源な豊富な日本は世界第4位の水消費国。お水やお湯のエコは環境貢献にもつながりますし、北海道の場合、冬にたくさん降ってくれた雪の資源を大切に使うことにもなるんです。