冬に日本海側に主に雪を降らせるのは、西高東低の冬型の気圧配置ですが、太平洋側やオホーツク海側を中心に大雪をもたらすのは低気圧が北海道の南を通過する時です。

その低気圧が進むコースによって、どこで大雪になるかはある程度事前に予測が可能です。

例えば、図1のように津軽海峡付近を低気圧が通過する際に、湿った空気(で表示)が流れこむことで渡島や胆振・日高地方を中心とした太平洋側西部や千歳などの石狩南部で大雪になりやすく(赤囲みのエリアと低気圧の位置)、低気圧が三陸沖を進むコースの時は、十勝・釧路・根室地方などの太平洋側東部で大雪になります(青囲みのエリアと低気圧の位置)。

 

❚今年の1月末は道東・オホーツク海側でドカ雪に!

あす(1/29)~1/31は低気圧が南から北海道に近づいてくるため、道東・オホーツク海側ではドカ雪になるところがでてきそうです。

1/29の午後から1/30の昼頃までは、三陸沖から低気圧が近づくコースをとるため、十勝・釧路・根室地方といった太平洋側東部エリアで大雪になりそうです。特に湿った空気の流れ込みが強まる中札内村~帯広空港~大樹町エリアなどでは、30日昼頃までの24時間に40㎝から60㎝のドカ雪になる恐れがあります。

2020年1月29日21時の予想天気図 気象庁WEBページより

その後、1/30の昼頃から1/31にかけては、低気圧が根室沖から北方領土方面へ進むため、湿った空気の流れ込みが強まるオホーツク海側で大雪になりそうです。特に今回は、紋別地方から枝幸町などがある宗谷南部にかけてのオホーツク海側北部エリアで31日昼頃までの24時間に40㎝から60㎝のドカ雪になる恐れがあります。

2020年1月30日午前9時の予想天気図 気象庁WEBページより

今のところ、札幌など日本海側の地域は、あすから1/31の3日間合計で20センチ前後のまとまった雪にはなりそうですが、大雪になる可能性は低いとみています。

今回は北海道の東半分の地域で1月の末に今までの分を取り返すように一気に積雪が増えそうです。トータルの降雪量では局地的には80㎝前後に達する可能性もあります。湿った重たい雪になったり、強い風を伴って吹雪く時間もあるため、十分な注意が必要です。