きょう(5/5)は、札幌で東京五輪マラソンのテスト大会「札幌チャレンジハーフマラソン 2021」が開催されます。きょうの札幌は次第に南南東からの風がやや強まる条件での開催となりそうです。
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5/5午前9時の予想天気図 気象庁WEBページより
予想天気図でも、北海道周辺は等圧線の間隔が狭くなっていて、南南東方向からの風が強まることがわかります。札幌には強風注意報も発表中で、レース時の札幌の風速は平均で10m/s前後、最大瞬間風速は15m/s以上と選手たちの走りに影響が出そうです。札幌市は、地形の影響もあり、平野部が開けた南南東(苫小牧方向)から北北西方向に風が吹き抜けやすいという地形特性もあり、南南東の風向きの時は、風が強まる傾向があります。
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札幌周辺の地形 南南東方向の風が吹き抜けて強まる
風速が2倍になると、風圧は4倍に、3倍になると9倍と風圧は風速の2条に比例するという関係があるため、風の強さはタイムにも大きな影響を与えるため、風をうまく味方につけた選手ほど好タイムが期待できます。
マラソン時は、出来るだけ空気抵抗を減らすということがスタミナを消耗しないために必要です。日本陸上競技連盟の公式サイトの情報によると、マラソンの集団では、先頭ではなく集団の中を走った方が「空気抵抗による余分なエネルギー消費の節約」という点から、有利であることは間違いないとしています。
特に大きな集団であれば、最後方が有利だということです。強い追風の場合、最後方の選手は前の選手が風除けになってくれるのに加えて、背中からの後押しを受けられる。一方、先頭の選手は、自身が走るスピードの風を正面から受け、後方からの強い追風の恩恵は、後方の選手が風除けになってまったく受けられないことになるので、戦略を考えると、終盤の勝負所まではいかに風抵抗を減らして体力を残し、最後に抜け出せるかどうかということになります。
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札幌チャレンジハーフマラソン2021のコース図
今回のコースを見ると、スタートから少し経った後の前半と最後の数キロのみは、南に向かって走る向かい風ですが、レース中盤は南から北に向かって走る追い風の恩恵を受ける距離が長いというのもポイントです。テレビ観戦の際は、どの選手が風を味方につけて走っているかにも注目してみると面白そうです。
きょうはこどもの日、鯉のぼりをみて風速がわかる情報はコチラで紹介しています。