真冬日と冬日の違いって

気温

よく寒さのニュースで道内の●●地点で『真冬日』にというような情報が流れています。

今回のおしえてプラスでは、この『真冬日』『冬日』について、おさらいしましょう!

『真冬日』一日の最高気温が0度未満の日

つまり、一日を通して、氷点下(0度未満)の日のことで、最高気温が0.0度ちょうどの時は、真冬日にはなりません。

『冬日』一日の最低気温が0度未満の日

つまり、氷点下(0度未満)になった日のことで、最低気温が0.0度ちょうどの時は、冬日にはなりません。

札幌は年間1か月半も真冬日が!?

札幌の気温

1年にどれくらい真冬日や冬日があるか、確認してみましょう!主要都市の平年の一冬の真冬日と冬日の日数は以下の通りです。※平年とは過去30年の平均(1981年~2010年の平均)

真冬日(日) 1年の
真冬日率
冬日(日) 1年の
冬日率
最高気温<0℃ 最低気温<0℃
札幌 45 12% 125 34%
旭川 76 21% 160 44%
稚内 75 21% 132 36%
函館 30 8% 124 34%
苫小牧 35 10% 141 39%
釧路 45 12% 150 41%
帯広 56 15% 156 43%
北見 72 20% 171 47%
仙台 2 1% 70 19%
東京 0 0% 20 5%
大阪 0 0% 7 2%

 

北海道はやっぱり寒いんだと再認識させられますね。札幌は真冬日が45日、1年間のうち12%にあたるおよそ1か月半が平年一日氷点下という寒さです。旭川や稚内など道北や北見などオホーツク海側では真冬日日数が75日前後と1年の20%にあたる2か月半が真冬日です。

本州のデータをみてみると、東京や大阪は、平年の真冬日日数は0日。真冬日がないのが普通で、冬日になるような冷え込みになるだけで、東京や大阪ではニュースに取り上げられるような寒さなのです。

真冬日以上の厳しい寒さの表現は!?

真冬日・冬日

暑さについては、最高気温が30度以上の真夏日よりもさらに厳しい暑さの35℃以上の日を2007年から気象庁は猛暑日と表現するようになりました。

一方で、寒さの表現については最高気温が0℃未満をすべて真冬日と呼ぶだけで、真冬日の中でも特に厳しい寒さの日の表現は現在決まったものありません

今年2017年1月12日頃からの寒波では、札幌でも氷点下5度以下の時間が3日弱続くなど厳しい寒さになりました。

そこで、お天気+プラスでは、一日の最高気温が-5度以下の日を厳寒日と呼ぶことで、真冬日の中でも特に厳しい寒さになった日を表現することを提案したいと思います!さらに極めて厳しい寒さである最高気温が-10度以下の日を『極寒日』と表現し、日最低気温が-20度未満の強烈にしばれる日を『しばれ日』と表現することもどうでしょうか?寒いといっても色んな表現をされた寒い日があると面白いのでは!?

冷え込みが厳しい朝に何℃で何が凍るかの目安がありますので、2017/1/12のお天気健康ニュースをぜひ一度ご覧ください。

さて、この冬(2016~2017年)の札幌で、最高気温が-5度以下だった日(お天気+プラスでは厳寒日と表現)は、これまで(1/15まで)に3日ありました。

過去5回の冬を振り返ると、札幌では暖冬だった去年と一昨年は1日ずつしか-5度以下の日(厳寒日)はありませんでした。一方で、記録的な寒い冬だった2011~2012年の冬は9回、2012~2013年の冬は7回も『厳寒日』が札幌ではありました。5年前と4年前の冬は、札幌市内でも水道凍結の問い合わせ件数が非常に多くなりました。

最近の冬の傾向として、「寒いときは寒く、寒さが緩いときはとことん緩む。雪も集中して降るときは大量に、降らないときはしばらく雪かきをしなくても良い状態が続く」そんな極端な天候になるケースが増えています

寒い冬は温暖化が原因!?

温暖化

温暖化によって、平均的には北海道の冬は暖かくなっています。ただ、年によっては、極端に寒い冬が現れることもありますが、その原因の一つが温暖化など気候変動が影響していると指摘されています。

温暖化の影響が特に大きい北極は、海氷面積が減少するなど他の場所に比べて2倍のペースで温暖化が進行しているといわれています。北極海の氷の面積が減少することで、気圧配置のパターンが通常の年とは異なる状態になると、日本の冬は寒くなるという研究結果があります。

記録的に北極海(バレンツ海)の海氷面積が少なかった2011年~2012年の冬は、記録的に寒い年になりました。札幌では一冬に60日以上の真冬日が出現したり、岩見沢では相次ぐドカ雪で、観測史上1位の2メートルを超える積雪を更新(2012年2月12日に208センチの積雪)しました。

そして、昨年末の時点では、北極海の海氷の面積は、1979年の統計開始以来2番目に少ない状況となっています。この冬は、12月には札幌を含む北海道で記録的なドカ雪、1月半ばの大寒波では、本州で記録的な大雪となりました。この冬の極端な天候は、やはり温暖化による北極海の海氷面積減少が影響しているのかもしれません。

地球規模での気候変動や温暖化によって、北海道の冬にもジワジワと影響が目立ってきています。やはり温暖化の進行は世界のみんなの協力で食い止めたいですね!