12月1日のお天気健康newsでは、インフルエンザ流行開始についてお伝えしていたところです。

風邪やインフルエンザから体を守るには、食事が重要になってきます。「インフルエンザに効く」と報道されたヨーグルトやお茶などを思い出す人もいるかもしれませんね。

がっかりする方もいるかもしれませんが、〇〇に効く!という特定の食品は存在しません。

仮に、“〇〇に効くとされる食品A”を食べたところで、その人の健康課題は解決しません。ヨーグルトやシソなど、特定の食品が「効く」と言われていますが、あくまでも「ある栄養素がその食品に含まれている」だけであり、「治療薬」のように、劇的な効果を発揮するものではありません。特定の食品ばかりを食べると、他の食品を食べる機会を失う=他の栄養素をバランスよく取ることができないということにつながります。

「〇〇に効く!」といわれている栄養素は数多くありますが、それらが活性化するためには、ビタミンが必要です。そして、ビタミンが十分に機能するためには、たんぱく質が必要です。そして、それらのエネルギー源は炭水化物です。このように、栄養素が体内に取り込まれ、機能するために大切なのは、特定の成分ではなく、多種多様な成分なのです。

ですが、1日3回の食事の際、いつもたくさんの成分を意識すると食事がツライものになりますよね。そういう時は特定の成分ではなく、「主食・主菜・副菜」、この3つを毎食揃えるだけで「炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル」をバランスよく取ることができます。また、健康への効用を示す「特定保健用食品」にも、「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」と書かれています。“〇〇に効くとされる食品”を取り入れる場合は、主食、主菜、副菜を揃えた上で、どう取り入れていくかを考えることが必要です。

「○○という食材が△△に効く!」という情報は日々、移り変わります。目先の情報に惑わされることなく、当たり前の食事を大切に考え、継続していくことが大切です。

 

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