胆振東部地震から2年が経ちました。

胆振東部地震では厚真町で土砂災害による死者が36人、

それに次ぐ3人が犠牲になったのが『家具の転倒など』によるものでした。

その内訳は、以下の通りです。

・むかわ町で80代男性がタンスの下敷きで死亡

・苫小牧市の50代男性が本棚の下敷きで死亡

・札幌市の50代男性が大量の本の下敷きで死亡

近年の大地震でケガをした人の原因の30%~50%は『家具の転倒・移動・落下』というデータもあります。

 

すぐにできる対策は!?

1⃣安全スペースの確保

まずは、一日の3分の1前後の時間を過ごす寝室に大きな家具を置かないなど安全なスペースにすることが何よりも大切です。

寝室が安全スペースになっていれば、緊急地震速報が鳴ったり・大きな揺れを感じ始めたら、まず安全スペースに素早く移動して、身の安全を図るだけで命を守る確率が格段にアップします。

安全スペースの確保 HBCウェブサイトより引用

2⃣家具類の固定・移動防止

次にすべき対策は、家具類の転倒防止・移動防止の対策です。

家具の固定方法は、L型金具で壁と家具をネジなどで固定するのが一番強度は高いですが、賃貸住宅などでは難しい面が多いです。

そこで、突っ張り棒のようなポール式のものや、前に倒れるのを防ぐストッパータイプ、さらにそこに粘着マットを付けるマット式のものなどを組み合わせて使用することでL型金具と同等程度の効果が得られるのです。

3⃣気軽にできる3つの対策

①段ボールで家具転倒防止

家具と天井の隙間にピタリとはまるサイズの段ボール箱を入れる。これだけで家具転倒防止に一定の効果があることが確認されています。

ポイントは、壁と天井の隙間を小さく、ピッタリとおくこと。ちょうどよいサイズのものがない場合は、大型ホームセンターやネット通販で購入することもできます。

段ボールにはちょっとした収納もできますが、見た目が気になる場合は、100均のリメイクシートなどや布を張ることでおしゃれ収納にも早変わりします。

②テープで本の落下防止

本棚から本が落下するのを防止する地震対策専用のテープも販売されていますが、『厚さが2ミリ以上である程度摩擦力のある素材』のテープやシートであれば、効果があります。ホームセンターや100均で購入できるゴムやフェルトのシートやシールを本棚に張り付けるだけで、本がつっかかって、前に落ちてくるのを防止することができます。

 

③キッチンペーパーで皿の落下防止

食器棚ではお皿を何枚も重ねてしまっていることが多いと思います。お皿とお皿の間にキッチンペーパーを敷くことで皿の落下防止効果が期待できます。すべてのお皿の間にキッチンペーパーを入れなくても、皿の大きさが変わるところに入れていくと効果的です。

揺れる向きに対して縦方向に折りたたんだキッチンペーパーを入れておくと、揺れに対してさらに強くなる効果があります。

このように、地震対策は、片付けや模様替えのついでに気軽に出来ることから始めるのがよさそうです。

詳しい情報は、HBC「北海道防災チャンネル」に動画でも公開されています。