あす(2/16)は北海道に台風以上に急発達した低気圧が接近し、沿岸部を中心に暴風が吹き荒れ、数年に一度の猛吹雪になる恐れがあります。いわゆる爆弾低気圧による嵐がやってきます。

あす朝9時にオホーツク海に達する予想の低気圧の「中心気圧は944hPa」

 

近年では2つの類似パターン

①2017年12月25日~26日の爆弾低気圧

北海道付近に近づく低気圧でこれほど気圧が下がるのは、2017年12月26日以来およそ3年2か月ぶり。まさに数年に一度の猛吹雪となりそうです。

944hPaまで気圧が低下した2017年12月26日の天気図

この時の12月25日~26日にかけては、日本海側の沿岸部を中心に暴風が吹き荒れ、留萌港では灯台が倒壊し流出するなどの漁業施設の被害などが相次ぎました。また、建付けの悪いトタン屋根が飛ばされるなどの住宅被害や停電、航空機やフェリーの欠航、JRの運休、国道・道道の通行止めや事故による車両の立往生など、交通関係に大きな乱れが生じました。

旭川では一日で30㎝以上の大雪になるなど、道北を中心に雪の量も多くなり、道央圏で多重衝突事故なども発生しています。

 

②2014年12月17日の爆弾低気圧

また、今回は根室沖に非常に発達した状態で低気圧があす(2/16)明け方に近づく点で、2014年12月17日の爆弾低気圧にもやや似ている点があります。

この時は、根室で観測史上2番目に低い気圧951.6hPaを観測、最大瞬間風速で39.9mの暴風が吹き荒れました。さらに、高潮による住宅の浸水などの被害が発生しました。観測された最高潮位は1.81mでした。あすの根室付近の潮位上昇の予想は1.6mと今回に匹敵する恐れがあり、根室周辺では、あす明け方をピークに高潮による浸水に厳重な警戒が必要です。

 

主な都市など地域別の影響は

今回は札幌では朝から昼過ぎを中心に強風が吹き荒れ、時々吹雪にはなりますが、西風のため、手稲山など西の高い山に雪や風が少しブロックされるため、大きな影響は札幌では出ない見込みです。

非常に強い西風がダイレクトに入りやすい地域で、特に非常に強い風や猛吹雪、高波に警戒が必要です。

主な都市では、函館ではあす早朝から暴風が吹き荒れ、猛吹雪に、

旭川や留萌、小樽などはあす午前9時前後から夕方をピークに暴風と猛吹雪となり、旭川周辺などは雪の量もあさって水曜日にかけて多くなり、大雪による交通への影響も大きくなりそうです。

稚内周辺はあすの夕方から夜が暴風と猛吹雪のピークとなる見通しです。

道東・オホーツク海側は、沿岸部を中心に暴風と高波に警戒が必要ですが、あす日中以降は雪はほとんど降らず、今回は風と波など海沿いを中心とした警戒になりそうです。

いずれにしても、交通障害や臨時休校、さらに停電などが発生すると社会への影響も大きくなりそうです。お気を付けください。