お天気プラス8月号で「高温多湿時のカビ対策」をお知らせしているとおり、1年で最も高温多湿な時期を迎えています。

この時期、食生活で気を付けたい点の1つが、「お弁当」。作り終わってから食べるまでの時間が長く、お弁当箱の中の湿度が高くなりがちであり、食中毒菌が増える可能性が高い料理でもあります。

「栄養、水分、温度」の3つが、食中毒菌の増殖を左右します。お弁当のおかずには、栄養と水分が含まれていますから、いかに温度をコントロールするかが大切になってきます。食中毒菌が増殖しやすい温度は菌の種類によって違いますが、一般的には20度~50度で増殖しやすくなるので、お弁当作りの時はこの温度帯を避けることが重要です。その他にも、気を付けたいポイントをいくつかご紹介します。

 

★夏のお弁当!気を付けたいこと
①消毒効果のある石鹸で手をよく洗い、おかずを詰める時は、菜箸などを使う。おかずを直接手で触らないようにする。
②お弁当箱の内側を酢で濡らし、ペーパータオル等でふき取る(酢の殺菌作用)
③お弁当箱におかずを詰めた後は、しばらくフタをあけ、あら熱をしっかりとる(お弁当箱内の湿度を上げないため)
④おひたしなどの水分が多いおかずは、テフロン加工のフライパンで炒って、水分を飛ばす(お弁当箱内の湿度を上げないため)
⑤レタスを使用しない(水分を減らすため)
⑥ミニトマトはヘタをとる(細菌が多い)
⑦食品の中心までしっかり加熱する。半熟の卵焼き等はNG(加熱による殺菌)

 

気を付けることが多い夏のお弁当作りですが、衛生的な配慮が、おいしさや健康増進につながる場合もあります。例えば、④の”炒めたおひたし”は、水分が飛ぶことで、野菜の味が濃くなりますし、かさが減るので、その分、野菜の量を多くお弁当箱に詰めることができます。まさに一石二鳥。通勤や行楽がもっと楽しくなる・・・そんなお弁当作りにつながるといいなと願っています。

 

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